1. 発足の経緯
企業グループという縦割りの世界だけでなく、横のつながりをつくって情報交換をしようと、中国・大連市のIT企業を中心に自由にITビジネスの情報交換をする同好会として、2002年に「大連ITクラブ」が発足。今年で18年目を迎えます。
大連では、市内に拠点を置く日本企業の団体「大連日本商工会」が会員同士の親睦に重要な役割を果たしていますが、ITのことを自由に話すことができる場がなかったことから、大連ITクラブの発足に至りました。
「大連ITクラブ」は、日本IBMのOBである大連コンピュータコンサルティングの牛島五郎氏と三上氏が中心となって設立した同好会です。
現会長は何徳倫氏です。
2. 規模等
発足当時は数人の小規模な集まりでしたが、17年間の活動を経て、メーリングリストには企業148社、会員287人の方が登録し、例会には常に30~50人ほどが参加する規模までに成長しました。
3. 目的
大連の日本企業では、グループ同士の縦のつながりはあっても、横のつながりがありませんでした。クラブの目的は、企業の枠を越えて、人脈を作り、楽しみながら情報を交換することです。
4. 内容
例会は、基本的には中国企業でも日本企業でも、興味があれば誰でも参加していいことになっています。
MLを通じて、出張の折などに日程が合うと参加する人がいるなど、その時々でメンバーは変わります。内容も、毎回幹事を決めて話したいことを話します。日本と中国の雇用契約の違いなど、人事関連の情報交換をするときもあれば、注目の高い新技術をテーマに話し合うこともあります。
例会は、年4回のペースで開催されます。製品・サービスの宣伝の場でもあります。新しいテレビ会議システムを紹介したり、NTTやKDDIが中国の通信事情を交えながら自社サービスを説明したり、大塚商会が日系企業向けに展開しているサービスを宣伝したり、さまざまなIT企業がこの場から情報を発信しています。
5. クラブの性格
営利目的の集まりではないので、ここに参加したことですぐにビジネスが動くわけではありません。しかし、毎回幹事会社が行う自社製品の紹介などをきっかけに、製品やサービスを導入する企業もあります。
中国ビジネスでは、人間関係が非常に重視されます。企業の枠を越えるだけでなく、中国で新しくビジネスを展開しようと考えている人に、ネットワークづくりのお手伝いができるといい、と考えています。